皆さん通勤中に人身事故に遭遇したことはありますか?急いでいるときに限って遭遇する人身事故、事故にあっている人がいるのは分かりますがどうしてこんな時に・・・とついつい思ってしまいます。とある調査によると、人身事故は「1日に約3.15件」も起きているんだとか。そう考えるとちょっと怖いですよね。
とあるツイートが話題を呼んでいます。「しなの鉄道(非公式)」というアカウントのツイートが、投稿日から4日ほどで合計3万ものリツイートを集めました。
これまで大雨や災害時において、運転再開に時間がかかる理由についてはお知らせして参りましたが、人身事故についてはあえて言及をして参りませんでした
次ツイート以降、人身事故発生時の取り扱いにつきまして説明させていただきたいと思いますが、閲覧注意とさせていただきますのでご注意ください— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
本題に入る前に、人身事故の対応ってなんであんなに時間がかかるんでしょうか。急いでいたからか、運転が再開するまでとても長く感じてしまいます。調べてみました。
人身事故で運転再開までかかる所要時間
(人身事故の場合)事故発生からの時間は早いと20分位、大変なのになると1時間以上かかる事例もあります。
yahoo知恵袋より
人身事故発生から、運転復旧まで早い場合でも20分もかかるんですね。しかも時間がかかるときは1時間なんだとか。通勤前の1時間・・・急いでいるときの1時間・・・考えたくもないです(笑)
さて、少し話がそれましたが今回のトピックである人身事故に関する話題のツイートを紹介いたします。
人身事故に関する話題のツイート
話題のツイートを紹介させてもらいます。
※目立つようなグロいような表現はありませんが、苦手な方はご覧になられない方がよいかと思います。心当たりのある方は閲覧をお控えください。
接触を確認したら急ブレーキをかけ、無線で付近を走る電車をすべて停車させ、二次災害を防ぎ、人身事故かどうかの確認をする
運転士が走行中触車を確認した場合、直ちに非常ブレーキを取り扱い、防護無線を発報します。これにより無線を受信した近隣走行中の全ての列車が停車し、事故現場へ突入しない仕組みになっています
運転士は停車後指令へ連絡、指令は当該区間の列車抑止手配を行い、防護無線の復位を指示します— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
接触を確認したら、無線で近くを走る電車に止まるように連絡するんだそうです。そして本部へ連絡するんですね。この辺は素人でもなるほどと分かります。
抑止手配完了後、運転士は指示により車外点検を行い、人と衝撃したことが分かり次第指令へ救急と警察の手配を依頼します
ワンマン運転の場合、その後運転士が車内乗客の非常ブレーキ取り扱いに際しての被害の確認、ツーマンの場合は車掌が行い、結果を指令に報告します— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
次に人身事故かどうかの確認を行います。ワンマン電車かツーマン電車かで対応が変わるそうですね。
人身事故とわかったら、技術センター職員と警察と消防を呼ぶ
指令では人身事故発生に伴い、技術センター社員に出動を要請します
災害時と同じように、平日の昼間であればすぐに準備、出発できますが、夜間、休日の場合は各社員を家から呼び出します
現場へは腕章、状況調査用紙、水、じょうろ、医療用ゴム手袋、火ばさみ、業務用消臭剤などを持って行きます— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
警察と消防を呼んだ後は技術センター職員を呼びます。いわゆるマグロ拾いってやつですかね?現場へは書類や腕章の他に、後処理のためのトングや消臭剤などももっていくそうです。
消防、警察が到着するまでの間、運転士は当該旅客に声をかけたりする事もあるそうです
消防到着時、少しでも息があるようでしたら、救出後救急車で搬送されますが、救出作業中に判断がなされた場合、または到着時にすでに判断がつく場合、消防は引き上げ、その後警察によって搬送されます— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
事故者の生存が確認されなかったら消防はすぐ帰るようです。
現場の後処理のあとは現場検証
我々が現場到着した頃はすでに消防と警察が到着していることが多いです
救出作業中は我々は手出しができません
消防が引き上げ、当該旅客が搬出されると、次は警察による現場検証が行われます
これも昼間ならば遺留品等も見つけやすいため早く終わりますが、夜間ですと非常に時間がかかります— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
警察が到着してからは現場検証に入ります。鉄道関係者は事故にかかわる処理は何もできることがないらしく、警察のそれが終わるまでは待機になるんだそうです。
警察による現場検証中も我々が手出しすることはできません。逆に警察から聞かれた質問に対して答えたり、指令に問い合わせたりします。
運転士さんはその後乗務に戻りますが、退勤後事情聴取が待っています。
検証の内容によっては、車両を小移動させて確認を行う場合もあり、終了時間が読めません— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
現場検証中は待機しています。警察からの質問に答えたり、場合によっては車両を少し動かしたりして警察の現場検証の協力をしています。この間は警察が取り仕切っているため、鉄道職員がどのくらい時間がかかるのか分からない理由はここですね。
現場検証の終了から現場清掃
警察による現場検証が終了後、警察側の責任者より運行再開の許可が出ますが、我々の仕事がここからとなります
現場の清掃、消臭剤の散布、周辺設備への被害確認、鳴りっぱなしの踏切の対応等
清掃と消臭剤散布にしても、最高速度でぶつかった場合は、その範囲も広くなるため、時間が読めません— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
現場検証が終わってからやっと鉄道職員は作業ができます。しかもこの作業も、事故の規模によって時間が左右します。
ダイヤの復旧
上記の事が全て終わって初めて運転が再開されます。
止まっていた時間が長ければ長い分だけ、通常ダイヤへ戻すのに時間がかかります。
もちろん現場から指令へ、指令からは各駅へ逐次情報が流れますが、現場に詰めている我々も運転再開が何分後になるのか全く分かりません— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
現場処理が終わってから運転が再開しますが、ダイヤの復旧もしなければいけません。ダイヤとはダイヤグラムの略で、直訳すると運行図表。つまりは運転スケジュールですね。このダイヤグラムは、停止していた時間が長ければ長いほど通常ダイヤに戻すのに時間がかかるそうです。
結局のところ鉄道職員にも運転復旧がどのくらいかかるかは分からない
そのような状況ですから、直接お客様と接する駅員や乗務員におきましては進捗はわかっても、何分後に動き出すか、また再開後もどのような運転整理がなされるのかは全くわかりません
一般のお客様には大変ご迷惑をお掛けすることは重々承知しておりますが、こういったことも知っていただければ幸いです— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
このような理由から、鉄道職員は復旧までの時間が読めないそうです。なかなか大変な作業ですね。見えないところで鉄道職員は必死で作業をしているんだなと感じさせられました。
ここで改めまして
このツイートが届く全ての皆様に、どうか、いのち大事に— しなの鉄道(非公式) (@shinanorailway_) 2016年9月23日
最後にはこんなツイートが。
まとめ
いかがだったでしょうか。
人身事故は頻繁に遭遇する事故の1つと言えますが、普段考えたこともない裏側でこんなことが起きていたとは考えもしませんでした。人身事故で運行が遅れているからといって職員に当たるのはお門違いなことということが分かりました。
人身事故が1日約3件も起きているということに正直驚きを隠せませんが、少しでも減ってほしいなと切に思います。